kicadのメモ

2024.08.15 Debian book-worm
2024.10.28 Debian book-worm


1. kicadの最新版をDebianのstableで使いたい

kicadのホームページに行ってよく読めばやり方が書いてある


https://www.kicad.org/download/linux/ でDebianのところを探す

そこにBackports経由(via Backports)というリンクがあるのでそれをクリックすると
Backports経由のインストール方法が記述されているページに飛ぶ

以下(Debian Ver12 book-worm の場合)
まず/etc/apt/sources.listに以下の1行を追加する。なおssl(https://〜 )にするとうまくいかない。下記のとおりhttp://〜 で記述する

deb http://deb.debian.org/debian bookworm-backports main

アップデートしてインストールする


sudo apt updat
apt install kicad/bookworm-backports
apt-get install kicad/bookworm-backports

2. シンボルが出てこない

 回路図エディタで、シンボルを探して回路に挿入しようとしても、最初から全くなにも出てこなかった。 
 シンボルは/usr/share/kicad/symbols 下にたくさんあるので、設定→シンボル ライブラリを管理で
 /usr/share/kicad/symbolsのシンボルファイルを片っ端選択して追加して、kicadを再起動すると出てくるように なる。
 

3.回路図を描く

・グリッドの単位を設定しておく inはインチ  mil(ミル)はミリインチ  mmはミリメートル
・図形の拡張(expand)は、例えば矩形の角でマウス左ボタンを少々長押ししてあらドラッグすると伸びる

  右下、Titleなどがある枠内でダブルクリックすると図面タイトル、日付などを入力する表が出てくる





4. フットプリントの作成

   フットプリント作成のウィンドウのツールバーの「フットプリントのプロパティ」で
 部品のタイプをSMD(表面実装)かスルーホールか決めておく
 SMDは表面実装  趣味で2.54mm(0.1inch)単位の足の間隔の部品 をはんだ付けする基板を作るなら
スルーホールのほうが楽


5.シンボルの自作

  シンボルエディタを使って描く。できたらフットプリントエディタでフットプリントを作成
 シンボルとフットプリンタの関連付け(割当)は、シンボルエディタでツールバーの「シンボルのプロパティ」
を開き、フットプリントファイルを指定する

6. 回路図以降の手順

  (1)回路図を描く
    (2)アノテーションの実行(回路図エディタのツールバーにアイコン有り)
    (3)ERC(エレクトリカル ルールチェック)の実行(回路図エディタのツールバーにアイコン有り)
     エラーを解決しておく。接続しない足もエラーになるので、ERCをクリックしたとのダイアログボックスの中で
    除外を選択して保存する
    (4)ネットリストの出力(Ver8から不要になったらしい)
  (5)フットプリントの割りて
   ここまでは回路図エディタのツールバーの「フットプリントの割当」をクリックする
   もし、フットプリントの候補がでてこなかったら
    ライブラリ管理で /usr/share/kicad/footprintsのシンボルファイルを片っ端選択して追加して、kicadを再起動すると出て くるようになる。


7. 基板の作成

  (1)回路図エディタのツールバーでPCBエディタをクリックするとパーツのフットプリントが出てくる
   (もし、回路図や部品ライブラリを変更したら6.の(1)から(5)を一通り実行して保存してから
   再度、PCBエディタのツールバー の 「回路図から更新」のアイコンをクリックすると新しいフットプリントが
   出てくる

    (2) 部品の回転は、マウスで選択してキーボードのrを押すと便利。
    (3) 基板外形は Edge.Cutsのレイヤーで描く  ツールバーの「3Dビュアー」をクリックすると全体の雰囲気を確認できる
   (4) 裏面の配線のレイヤーはB.Cuで青い線、 表面はF.Cuで赤い線
     線幅は、ツールバーの 基板の設定 → ネットクラス でDefaultの欄にある幅を変更する。クリアランスも
    ある程度大きくしておくとよい。(家内手作業の半田つけなら、50milぐらいの線幅とクリアランスでも
    よいと思う。)
        裏目と表面をつなぐスルーホールも同じくツールバーの 基板の設定 → ネットクラス でピアサイズとピア穴を
   設定できる。

    (5)eagleのように自動配線したい場合
          ・ファイル → エクスポート → Specctra DNS でファイルを〜.dns形式でエクスポート

     ・freerouting-1.9.0-linux-x64.zipをダウンロードしてユーザ権限でunzipコマンドで展開す る
          ・freerouting-1.9.0-linux-x64/binの中にある実行ファイルを実行してdns形式のファイルを読ませる
          ・これは、eagleが秀逸すぎて、kicadに乗り換えるとちょっと残念。ちょっと

    (6)gndのベタグランドの設定
         右側のアイコンで「塗りつぶしゾーンを追加」をクリックして、基板で再度クリックすると
    導体ゾーンのプロパティ  のダイアログが表示される。
         左側のレイヤーで,裏面ならB.Cuを、表面ならF.Cuを選び、右側のネットはGNDを選択してOKをクリックする
    基板上で、外形に沿って(外形の外側を)矩形で囲み、キーボードのbを押すと塗りつぶされる(または 
    メニューバー → すべてのゾーンを塗りつぶし を実行する      

7. ガーバーデータの作成

(1)ドリル/ファイルの配置原点の設定
 メニューバー → 配置 → ドリル/配置ファイルの原点 を選択し、基板外形の左下の角をマウスで指定する

(2)ガーバーを選択する
  メニューバー → ファイル → 製造用出力 → ガーバー を選択する

  1)ダイアログボックスで出力先とレイヤーを指定する
    レイヤーは、F.Cu(表面) B.Cu(裏面)  F.SilkS(シルク表面)  B.SilkS(シルク裏面)
    F.Mask(ハンダマスク表面)  B.Mask(ハンダマスク裏面)  Edge.Cuts(基板外形)

    2)全般オプションの設定
      ドリル/配置ファイルの原点を使用 にチェックを入れる。他はデフォルトのまま

    3)ガーバーオプションの設定
   デフォルトのまま

    4)プロット ボタンをクリックする  (ダイアログボックス下部、右のボタン)

    5)ドリルファイルを生成 をクリックする
        ドリルファイルフォーマットはExcellon,そのほかはデフォルトのまま
     でドリルファイルを生成をクリック


8.確認

  PCBエディタを終了し、 ガーバービュアー を開く。

  ファイル→ ガーバージョブファイルを開く  で design.gbrjobを開く
    ファイル→ Excellonドリルファイルを開く  で design.NPTH.drl と design.PTH.drlを開く